鏡餅にカビが生えたら食べられるの?害の種類と処分の方法
2017/11/25
お正月の定番の飾りと言えば鏡餅ですよね。
お正月の期間は神様の依り代の役割を持っています。
そんな生命力の象徴を鏡開きの日に頂くわけですが、
年末から長期間飾っておくとどうしても気になるのがカビです。
少し位なら食べてしまう人もいるかもですが、
本当に食べても大丈夫なのでしょうか?
今回はこのカビに関して調べてみました。
鏡餅にカビが生えたら食べれるの?
カビの生えた鏡餅、
カビの部分だけ削ぎ取って食べる方も多いのではないでしょうか。
ご年配の方で「お餅のカビは薬になる」という人もいるそうですが、
実はカビを取り除けば大丈夫というのは誤った情報なんです。
お餅に生えるカビは20種類以上あると言われており、
その中には害があるものとそうでないものが混在しています。
もちろん無害なものもありますが、
が毒性の強いカビには
◆食中毒
◆がん
◆アレルギー
などを引き起こす可能性があるものが含まれています。
なかなか怖いですよね。。。
このカビの種類を見た目で見分けるのは専門家でも難しいそうなので
私達が正しく見極めることはできそうにありません。
また一見カビが生えていないように見える部分にも
カビの根である菌糸が伸びている可能性が高いのです。
表面に見えるカビの部分を削ぎ取っても
見えない菌糸がお餅の中に張り巡らされており、
通常でも3cm程まで根が到達しているそうですので
一般的な切り餅はもう確実にアウトですね。
以前にカビ部分を落として食べた餅がなんとなくカビ臭かったな・・・
という場合は見えない餅の内部にカビの菌糸が残っていたのかもしれません。
そう思うとゾッとしますよね。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
あれ?
でも別に食べても何も起きなかったし私は大丈夫なのかも・・・?
と思うかもしれませんが、前回はたまたま毒性の少ないカビだったのかもしれませんし、
自分の体がその毒を処理しきれる量だったのかもしれません。
また子どもは体が小さい分、特に注意が必要です。
昔は食料不足やカビの知識不足から
カビが生えても削ぎ取って食べる事が多かったようですが、
現在は飽食の時代ですし、
農林水産省のサイトでも食品にカビが生えた場合は
「もったいないと思わず捨てましょう」と書かれています。
※しかも餅に着いたカビに至っては写真付きで説明があります!
うちはじっくり茹でたり油で揚げたりするから大丈夫〜〜と思っていませんか?
それ大丈夫じゃありません!!
お餅に生える多くのカビの毒素は耐熱性があり、
なんと100度から210度の温度で60分程度加熱しても
90%も残ると言われています。
ご家庭の調理法では到底死滅はできないですので
思い切って捨てる勇気も大切ですね。
鏡餅に生えたカビの害と種類
鏡餅(餅)に生えるカビが様々ですが、
よく見られる種類が幾つかあり、その代表的なカビが
①青カビ
②赤カビ
③黒カビ
④コウジガビ
こちらになります。
それぞれに特徴がありますのでご紹介します。
①青カビ(ペニシリウム)
青や緑、白で広がる青カビですが、
みかんやリンゴなどにもよく見られます。
寒さと乾燥に強く、冷蔵庫や乾いた場所にも生えてきます。
青カビの中でも種類はあり、その数150種程になります。
その中にはチーズ発行や抗生部質ペニシリンの生成に利用される有益なものもありますが、
害のあるものも多く、見た目では判断できません。
またアレルギー反応を引き起こすカビで
喘息や肺炎の引き金になる場合もありますので注意が必要です。
②赤カビ(フザリウム)
お風呂や洗面所などで見かけるピンク色のカビが赤カビです。
水分の多い場所に生えやすいですが、畳や壁にも広く分布し、冷蔵庫の中でも繁殖します。
こちらが体内に入ると食中毒を起こす可能性があります。
症状は嘔吐や下痢を繰り返すケースが多く、
高齢者や子どものような免疫力が低い方がかかりやすいので要注意です。
③黒カビ(クラドスポリウム)
お風呂のゴムパッキンなどによく見られるカビです。
風で飛散しやすく、空気中に最も多いとされています。
湿気の多い場所によく生えます。
根が強く、一度生えてしまうと乾燥や低温にも強くなってしまいます。
よくCMでも見かけるように
塩素系漂白での除去が有効ですが、鏡餅に塩素系漂白をするわけにはいきません・・・
吸い込むと喘息などを引き起こす可能性があります。
④コウジカビ(アスペルギルス)
木や繊維に繁殖しやすいので、家中のいたるところにいます。
青カビ同様に乾燥にも強いカビです。
色は白、黃、褐色、青、黒・・・など様々です。
「コウジ」と聞くとなんだか体に良さそうなイメージがありますが、
醸造などの役に立つ有益なのはあくまで一部です。
中には「アフラトキシン」という発がん性の高い毒素を発生させるものあります。
こちらもお餅に発生しやすいカビで、
色も様々なため、見分けが非常に難しいです。
鏡餅にカビが生えたらどうやって処分する?
ここまでカビの怖さを知ってしまうと
いくらカビを取り除いても食べるのはちょっと気が引けますよね。
しかし神様の依り代でありお供え物であった鏡餅を
そのままゴミ箱にポイッと「捨てる」となるとちょっと躊躇ってしまいませんか?
そんな場合に鏡餅の処分方法を二通りご紹介します。
【どんど焼きで焼いて処分】
お正月飾りを積み上げて燃やすという日本全国に伝わる伝統的な行事です。
日程としては1月15日ですので、地域によってその前後に行われる事が多いです。
近所で行われる場合はお賽銭をお納めして焼くようお願いする場合もあります。
【塩で清めてから処分】
①半紙や白い紙の上に鏡餅を置く
②塩を振ってお清めし歳神様にお礼をする
③そのまま紙で鏡餅を包みゴミと一緒に捨てる
近くの神社や地域行事でどんど焼きが開催されいれば
日本の伝統行事ですので参加してみてはいかがでしょうか。
忙しくて時間もない方は塩で清める方が簡単でサッとできますね。
まとめ
鏡餅に生えるカビを調べれば調べるほど
食べずに処分した方が良さそうということが分かりました。
もったいない気持ちも分かりますが
それで体調を崩し病院へ行ったり薬を飲むとなると
そっちの方がもったいないですよ!
今年のカビは教訓にして、
来年鏡餅を飾る前にカビ防止対策をしてみてはいかがでしょうか。
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